犬が震えるのには、精神的なものから病気のサインといったいろんな原因が隠れています。
震えたからすぐに病院!というわけではなく、震える前の愛犬の行動や最近の様子など、冷静に判断することで震えの原因を探ることができます。
今回は、犬が震える原因と対処法をご紹介していますので、愛犬が震えている原因を知って上手に対処していきましょう。
この記事でわかること
犬が震える7つの原因と対処法
ポイント
- 病気
- 寒い
- 不安
- 興奮
- 関心をひく
- 筋力低下
- 痛み
大きくわけると、7つの原因が考えられます。順番に詳しく紹介していきます。
様々な病気による震え
病気で考えられる症状としては
- 発熱(39.5℃~40℃)
- てんかん発作
- 低血糖症
- 中毒症状(玉ねぎ・チョコレートなどの誤飲)
などが考えられます。
てんかん発作とは
てんかん発作とは、脳の神経細胞が興奮しておこる発作で、気づくことがむずかしいほど小さな発作から、ひきつけを起こして泡をふいたり失禁をするほど大きな発作があります。
パニックになってしまうとは思いますが、てんかんを起こしている時は愛犬に触らずに、冷静に動画を撮るなどして獣医に症状を伝えることが早期発見に繋がります。
てんかんの治療法
てんかんの治療法はお薬による治療が一般的で、発作が起こらないようにコントロールしていきます。完治する病気ではないので、一生涯付き合っていく必要があります。
低血糖症とは
低血糖症とは、空腹時に激しい運動をしたり、肝臓機能が低下している場合に起こる症状です。震えている(痙攣している)場合は重症化している可能性があるので、急いで病院で診てもらってくださいね。
低血糖症の治療法
低血糖症の治療法は症状によって変わり、空腹の場合は糖分補給が必要になります。病気による低血糖症の場合はそれぞれの症状に合わせた治療が行われます。
寒さによる震え
「雪やこんこ」の童謡に、雪がふった庭でワンちゃんがかけ回るフレーズがあるので、犬は寒いのが得意だと思っていませんか?私は犬を飼うまでそう思っていました。
でも実際には寒さに弱い犬も多く、うちの愛犬も冬場はよく震えているので洋服が必須アイテムです。犬の快適な温度は22℃~26℃(湿度50%~60%)と言われているので、室温を調節したり洋服やブランケットで温かくしてあげましょう。
震える以外にとる行動は
- からだを小さく丸める
- 暖かい場所に移動する
- 朝寝坊する
- 水をあまり飲まない
などがありますが、水を飲まなくなると膀胱炎などの泌尿器系の病気を引きおこす可能性があるので、愛犬の水分量を把握しておきましょう。
犬に水を飲ませる…というのは難しいので、ドライフードをお湯でふやかしたり、ブッチなどのウェットフードに切り替えて水分をとれるようにしてあげてください。
不安などの感情による震え
大きな音や嫌な場所(病院など)で愛犬が震えることはありませんか?この場合は、不安・恐怖・緊張といったストレスを感じている震えです。
大きな音(花火やサイレンなど)の場合は、窓を閉めたり飼い主がだっこをしてあげることで、安心して震えが落ちついていきます。
病院の待ち時間に震えがとまらない場合は、順番が来るまで外で待機するなど、愛犬が何に怯えているのかを理解して、その不安を取り除いてあげることが1番の対処法です。
分離不安による震えの可能性も
極度のビビリ症のワンちゃんの場合は「分離不安」による震えの可能性もあります。これは、パピーの時の外とのつながりの体験が乏しいまま成犬になり、知らない人・物・犬に過剰反応してしまう症状です。
破壊行動・粗相・自傷行為・無駄吠えなどでしつけが難しいと感じている飼い主さんはいませんか?これは「分離不安症」という精神疾患のひとつで、ワンちゃん自身も生活をしているだけでストレスを感じている状態です。
分離不安症の場合は、病院ではなく外の世界の経験をふやしてあげることが最も大事なポイントです。「世界は怖くない」ということをゆっくりと教えてあげてくださいね。
興奮をしている震え
ごはんやおやつをもらう時、飼い主が帰宅した時など、嬉しい気持ちが爆発してプルプル震えることがあります。そんな時はしっぽもブンブンしているはず。
しかし、興奮しすぎると相手にけがを負わせてしまったり、ワンちゃん自身が怪我をする可能性があるので、「まて」「おすわり」といったコマンドを日ごろから教えて、興奮した時に落ちつけるようにしましょう。
飼い主の関心をひきたい震え
犬は関連づけて物事を覚えます。例えば、【以前震えた時に飼い主がすごくかまってくれた】という流れを学習して、意識的に震えることがあります。
しつけはこの関連づけを利用することで簡単にコマンドを教えることができますが、ワンちゃん自身が関連づけて覚えたものは、意外と飼い主を困らせるものが多かったりしますよね。嫌がらせションとか…。
この場合は判断するのがむずかしいのですが、だっこしたりふれ合うことで震えがとまるようなら心配することはありませんが、それでもおさまらない場合は病院で相談してみてください。
筋力低下による震え
人間同様、犬も歳を重ねることで筋力が低下して、からだを支えるのがむずかしくなってきます。特に後ろ足から弱ってきますので、立ちどまった時に震えていないかチェックしてあげてくださいね。
筋力をつけるには、日ごろのお散歩とタンパク質を多くふくむ食事が大切!タンパク質を多くふくむ食品としておすすめなのが【馬刺し】です。
「え…生肉を与えていいの?!」と心配になるかと思いますが、犬にとって消化吸収のはやい生肉はもっとも適した食品なんです。
特に馬肉は、高タンパク・低脂肪・低カロリーで寄生虫がつきにくいお肉なので、安心して愛犬に与えてみてください。ちなみにうちの愛犬も大好物で、下痢などの症状はいっさいありませんでした。
痛みによる震え
寝ている時や落ちついている時に震えている場合、どこかが痛い可能性が考えられます。ワンちゃんは我慢強い生き物なので、痛いことをアピールしてくれることはあまりなく、飼い主が異変に気付いてあげる必要があります。
ポイント
- 足を引きずっていないか…
- 触った時に「キャン!」と鳴かないか…
- 息が荒くなっていないか…
- からだをしつように舐めていないか…
など、いつもと違った様子を探してすみやかに病院で診てもらいましょう。
犬はトイレを我慢すると震えるの?
わたしたちはおしっこを我慢するとブルっと震えることがありますが、犬も震えるのか疑問に思いましたが、犬も人間と同じように震える子がいるようです!
愛犬にとってもおしっこの我慢はよくありませんので、すぐに対応してあげてください。おしっこに限らず何かを我慢している時にも震えることがあるので、何を我慢しているのかできるだけ愛犬の気持ちをくみ取ってあげたいですね。
おなかがすくと震えるのは何かの病気?
意外に多かった腹ペコによる震えですが、ご飯の時間を学習した愛犬が嬉しくて・我慢して震えているだけなので、病気を心配する必要はありません。「これからごはんだ~!!!」と喜んでいると思うと、とってもかわいらしいですよね。
犬が震える原因まとめ
今回は犬が震える原因と対処法についてご紹介させていただきました。愛犬が震える原因は、精神的・老化・病気のサインということがわかりました。
日ごろから愛犬の様子を把握していても、突然愛犬が震えだしたら不安になってしまいますよね…。
しかし、飼い主が不安になることで愛犬にとっても不安な時間となってしまうので、いったん落ちついて愛犬の前後の行動を思いだしてみてくださいね。