わたしたちの食卓に並ぶものは賞味期限を確認すると思いますが、ドッグフードもきちんと確認していますか?
開封していないから賞味期限が切れても大丈夫…大袋を買って無くなるまで与え続けている…もったいないから賞味期限切れも食べさせている…という人はちょっと待ってください!
ドッグフードを安全に食べられるように、保存方法や賞味期限について詳しくご紹介していきたいと思います。
この記事でわかること
タイプ別ドッグフードの賞味期限
未開封・開封後
ドライタイプ | ウェットタイプ | 半生タイプ | |
---|---|---|---|
国産 未開封 |
製造年月日から1年 | 製造年月日から2~3年 | 製造年月日から2年 |
開封後 | 1カ月~3カ月以内 | 1日~2日以内 | 1週間程度 |
外国産 未開封 |
製造年月日から1年 | 製造年月日から2~3年 | 製造年月日から2年 |
開封後 | 1カ月~3カ月以内 | 1日~2日以内 | 1週間程度 |
国産と外国産に賞味期限の違いはありませんでしたが、外国産の場合は基本的に船便でくるので、製造から手元に届くまでに1~2カ月の時間がかかるため多少賞味期限が短くなります。
ドッグフードの賞味期限の見方
国産と外国産で賞味期限の記載方法が違うので、それぞれ見方をご紹介します。
国産ドッグフード
こちらの国産ドッグフード「馬肉自然づくり」でご説明します。
【賞味期限 年.月.日】または【年/月/日】
2019年08月01日がこの商品の賞味期限になります。国産の賞味期限の表記はなじみがあるのでわかりやすいですね。
外国産ドッグフード
こちらの外国産ドッグフード「アランズ ナチュラルドッグフード」でご説明します。
【BBD 日/月/年】
2020年01月07日がこの商品の賞味期限になります。英語と数字の羅列が多いのでちょっと見にくいのですが、BBD(またはBBまたはBEST BY)の後の数字が賞味期限になります。
月の部分が英語表記されている場合もありますので確認しておきましょう。
英語表記
1月---JAN(January)
2月---FEB(February)
3月---MAR(March)
4月---APR(April)
5月---MAY(May)
6月---JUN(June)
7月---JUL(July)
8月---AUG(August)
9月---SEPT(September)
10月---OCT(October)
11月---NOV(November)
12月---DEC(December)
賞味期限切れのドッグフードは与えないで
未開封で賞味期限切れの場合
ドライ フード |
× ほとんどのドライフードの袋は、多少の温度差に耐えられるように空気孔が空いているため、風味がおちたり酸化している可能性があります。 |
---|---|
半生 フード |
△ 防腐剤や湿潤剤などが多いので賞味期限以降も3~6カ月くらいは食べることが可能です。しかし、無添加などの場合は危険なのでやめておきましょう。 |
ウェット フード |
× 賞味期限以降も半年~1年くらいはフード自体の品質は持ちますが、ドッグフードに使われる缶は人間用に使われる缶と比べるとグレードが低いケースが多く、長期保存によって缶の成分がフードに溶けだす可能性があります。 |
開封後で賞味期限切れの場合
- 酸化などの成分の変質
- カビ・虫の発生
- 缶の成分が溶けだしている恐れ
- 強力な添加物や合成保存料
開封後は賞味期限に関係なく早めに消費する必要があります。消費できなかった場合は賞味期限が切れているものと同じ扱いになりますので注意してください。
開封後の目安
- ドライフード:1カ月以内
- 半生フード:1週間以内
- ウェットフード:2日以内
1.酸化などの成分の変質
多くのドッグフードは犬の食いつきをよくするために、オイル(油分)で香りづけされています。このオイルが酸素にふれることで酸化していくと、発がん性や消化不良を起こし内臓に大きな負担をかけてしまいます。
2.カビ・虫の発生
高温多湿の時期は特に傷みやすいためカビが発生したり、ドッグフードに含まれる穀物に害虫がつきやすくなります。
3.缶の成分が溶けだしている恐れ
ドッグフードに使われる缶は人間用に使われる缶と比べるとグレードが低いケースが多く、長期保存によって缶の成分がフードに溶けだす可能性があります。
4.強力な添加物や合成保存料
賞味期限を過ぎているのになにも問題ない!ということが大問題です。そのようなドッグフードには添加物や合成保存料がたくさん使われている可能性が高いので、犬の健康に悪影響をおよぼす恐れがあるため注意が必要です。
賞味期限切れを食べた時の症状
- 体臭や糞が臭い
- 皮膚や被毛がべたついたり痒がる
- 大量に涙がでる(涙やけ)
- 下痢や嘔吐
賞味期限が切れているドッグフードや粗悪なドッグフードを食べ続けると、健康被害の恐れがありますので注意してください。
賞味期限内でも保存方法が間違っていると、ドッグフードの成分が変質して劣化している可能性があります。劣化したドッグフードを食べ続けることも健康被害に繋がりますので、ドッグフードを正しく保存するようにしましょう。
ドッグフードの劣化を見分けよう
- 食いつきが悪い
- 開封後とニオイが違う
- さわった時にべたつく
ドッグフードの劣化は目には見えない場合がありますので、開封時の状態を覚えておくことが肝心です。
1.食いつきが悪い
犬の嗅覚は人間の嗅覚よりもはるかに優れているので、人間よりも敏感にドッグフードの酸化を感知して警戒しています。
2.開封後とニオイが違う
動物性の食材の酸化 | 魚臭さ・レバー臭・獣臭 |
---|---|
油脂の酸化 | 古い油臭・機械油臭・青臭い |
乳由来の原材料の酸化 | 段ボール臭 |
この他にもカビの発生による異臭などもありますので、開封時のドッグフードのニオイを覚えておくようにしましょう。
3.触った時にフードがべたつく
酸化するとフードに配合されている油分の粘土が増して、表面がべたつくようになります。小袋に比べて大袋の方が販売価格は激安なのですが、ドッグフードの劣化を防ぐためにも1カ月で食べきる量を把握して購入するようにしましょう。
給餌量はドッグフードのパッケージの裏面に表示されている「1日の量」を参考に、愛犬の食べ具合も考慮して計算してみてください。
ドッグフードはペットフード安全法で守られている
ペットフード安全法とは、2009年12月より農林水産大臣と環境大臣が定めた、ペットフードの安全性を確保し、犬や猫の健康を守ることで動物愛護に寄与することを目的とした法律です。
簡単に説明すると、犬や猫に有害な物質を含むペットフード等の製造、輸入または販売を禁止するという内容になっています。海外製品のペットフードを輸入・販売する場合でも、その国の法や基準ではなく国内の基準・規格をクリアしていなければならないので、安全性を検査することになっています。
このようにドッグフードは国の法律でしっかりと守られているので、わたしたち飼い主も賞味期限をしっかりと守って愛犬に与えるようにしましょう。
ドッグフードの賞味期限まとめ
わが家は犬を飼いはじめた時に、賞味期限は確認していたものの保存方法までは知識がなく、愛犬が食べなくなってからようやくフードの劣化に気がつきました。
ドッグフードの劣化は目には見えないので、保存方法や開封時の状態をきちんと把握しておくことをおすすめします。