動物病院の診察費用は病院ごとに決めることができるので、どれくらいかかるか心配ですよね。
今回は、愛犬の診察費用やワクチン・予防薬・手術・健康診断などの全国平均の費用をまとめましたので、病院にかかる前に参考にしていただければと思います。
この記事でわかること
犬の診察料と予防接種・予防薬の費用
- 診察料金
- 混合ワクチン費用
- 狂犬病ワクチン費用
- フィラリア検査&予防薬費用
- ノミ&マダニ予防薬費用
- 避妊&去勢手術費用
- ドッグドック(健康診断)費用
初診・再診・夜間などの診察料は動物病院によってさまざま。今回は全国平均の費用と1年間に必要な予防接種などの費用もご紹介していきます。
診察料金
項目 | 料金 | 備考 |
---|---|---|
初診 | 1,386円 | |
再診 | 726円 | |
夜間 | 4,513円 | |
爪切り | 725円 | オプション |
耳掃除 | 1,256円 | オプション |
肛門腺 | 739円 | オプション |
参考資料:日本獣医師会HP「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査 平成27年度」
オプションでプラス料金が加算される病院がほとんどですが、中には診察料の中に含まれている良心的な動物病院もあります。
混合ワクチン(任意)
種類 | 料金 | 予防できる感染症 |
---|---|---|
3種混合ワクチン | 5,400円前後 | ジステンバー/伝染性肝炎/アデノウイルス感染症 |
5種~6種混合ワクチン | 6,480円前後 | 5種…3種+パラインフルエンザウイルス感染症/パルボウイルス感染症 6種…5種+コロナウイルス感染症 |
8種~11種混合ワクチン | 9,180円前後 | 8種…6種+レプトスピラ感染症(イクテロヘモラジー・カニコーラ) 9種…8種+レプトスピラ感染症(ヘプドマティス) 11種…9種+レプトスピラ感染症(オータムナリス・オーストラリス) |
アレルギー反応を抑える注射 | 1,680円程度 | 投薬の種類により料金が変わります |
混合ワクチンについては賛否が分かれる内容となっていますが、2015年世界小動物獣医学会から発表された最新のガイドラインでは、ワクチン接種の推奨・小動物への負担を少なくするために過剰接種を抑制するという内容が提唱されています。
接種回数
パピー(子犬)の場合(※1) | 1回目…生後42日~60日 2回目…生後3か月ごろ 3回目…生後4か月ごろ |
成犬の場合(※2) | 年1回の接種 |
※1…免疫力が弱いため5種~6種の混合ワクチンが推奨されています。
※2…成犬で初めての場合は1回目を接種した1カ月後に2回目を接種。
ワクチン接種後のアレルギーに要注意
- 顔が腫れる
- 嘔吐
- 発熱
- 歩行困難
- 失禁
- 呼吸困難
- 失神
アレルギーの心配がある場合やアレルギー反応をおこしたことのある子は、抗アレルギー薬を投薬します。その他にもアレルギー反応がでにくい種類の混合ワクチンもあるので、獣医師と相談してみてください。
ちなみにわが家の愛犬もアレルギー反応がでてしまうので、ワクチンの種類と製薬会社を変えたところアレルギー反応がでなくなりました!
アレルギーがでた時にすぐに処置してもらえるように、午前中の接種がおすすめです。また予防接種前後2~3日の激しい運動やシャンプーは、犬への負担が大きいので控えてください。
命のキケンが高い3つの感染症
- ジステンバー
- アデノウイルス感染症
- パルボウイルス感染症
これらの感染症を予防することができるワクチンが含まれているものを「コアワクチン」と言って、できるだけ接種しておくべき内容となっています。
環境によって感染するリスク
- パラインフルエンザ(風邪症状)
- レプトスピラ感染症
これらの感染症を予防することができるワクチンが含まれているものを「ノンコアワクチン」と言います。レプトスピラ菌は高温多湿を好み、川・池・田んぼといった淡水から感染する場合もあります。暖かい地域(四国・九州・沖縄)やアウトドアを楽しむ場合は感染症のリスクが高まります。人にも感染する病気なので注意が必要です。
狂犬病予防接種(法的義務)
種類 | 料金 | 備考 |
---|---|---|
狂犬病ワクチン | 3,000円前後 集団接種の場合2,000円程度(4月~6月のみ) |
極めてまれな感染症ですが、野生の動物に噛まれたり引っかかれたりしたことで感染します。人間にも感染する病気で、死にいたる怖い病気です。 |
注射済票発行手数料 | 550円程度 | 狂犬病の予防接種を受けたことを証明するもので、予防接種をうけるごとに必要になります。 |
登録手数料(初回のみ) | 3,000円程度 | 市町村に支払う犬の登録料です。 引っ越した場合は新たに支払う必要があります。 |
猶予証明書 | 無料~ 2,000円 |
疾患やアレルギーにより、狂犬病の予防接種を受けない方がいいと獣医師が判断した場合発行してもらえる書類です。 毎年市町村への提出が必要です。動物病院側が手続きをしてくれる場合もあるので、各動物病院で確認してください。 |
パピーの場合は生後3カ月を経過した日から1カ月以内に接種するか、混合ワクチンを接種してから1カ月後に接種するようにしてください。
フィラリア検査&予防薬
フィラリアは蚊を通して感染する病気で、感染すると犬の肺動脈や心臓に寄生して深刻な障害を与えます。命のキケンもある病気ですが、予防薬を定期的に服用することで感染を防ぐことができます。検査のみの費用は1,500円~2,000円程度で、薬をきちんと飲ませていれば次の年は検査を省略することも可能です。
フィラリア予防薬体重別費用一覧
-注射 1年間効果あり- | |
---|---|
5.0kg | 6,250円 |
10.0kg | 7,100円 |
15.0kg | 7,950円 |
20.0kg | 8,800円 |
25.0kg | 9,650円 |
30.0kg | 10,500円 |
-飲み薬(お肉タイプ・錠剤)7回分- | |
---|---|
~5.6kg | 4,400円 |
~11.3kg | 5,400円 |
~22.6kg | 6,500円 |
~45.3kg | 8,700円 |
~50.9kg | 9,200円 |
~56.6kg | 9,500円 |
地域によって蚊の発生時期がちがうので、獣医師と相談して飲み始めと飲み終わりの時期を決めてください。
ノミ・マダニ予防薬
下記の3種類の中から1つを選んで、6か月ほど予防する必要があります。
-スポットタイプ 1か月分- | |
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XS(~5.0kg) | 1,300円 |
S(~10.0kg) | 1,400円 |
M(~20.0kg) | 1,600円 |
L(~40.0kg) | 1,800円 |
LL(~60.0kg) | 2,000円 |
-錠剤タイプ 1か月分- | |
---|---|
S(1.5~2.5kg) | 1,300円 |
M(2.5~5.5kg) | 1.400円 |
L(5.5~11.0kg) | 1.500円 |
LL(11.0~22.0kg) | 1.800円 |
-おやつタイプ 1か月分- | |
---|---|
1.8~4.5kg | 1,400円 |
4.5~11.0kg | 1,600円 |
11.0~27.0kg | 1,800円 |
ノミやマダニが発生する4月から11月まで予防しましょう。
犬の避妊・去勢手術の費用
術前検査 | 5,000円前後 | 身体検査/血液検査/血液生化学検査 |
手術費 | 避妊…2~3万円 去勢…1,5~2万円 |
女の子…卵巣摘出 男の子…左右両側精巣摘出 麻酔/鎮痛処置 |
抜糸費 | 500~1,000円 |
手術前日には絶食なので、かかりつけの動物病院の説明をしっかりと確認してください。最近では日帰り手術のところもありますが、様子をみるため1泊入院する場合もあります。手術費用に含まれているか、プラス1,000円程度とあまり金額は変わらないので安心してくださいね(*^-^*)
不妊手術は「助成金」がでる市町村もあります。10,000円~25,000円の助成金がもらえる場合もありますので、お住いの市町村で確認してください。
ドッグドック(健康診断)の費用
ドッグドックの費用は犬の大きさ別やコース別など、動物病院よってさまざまです。ドッグドックを行っていない場合もあるので、かかりつけの動物病院で確認してください。
-犬の大きさ別費用-
小型犬 | 25,000円程度 |
中型犬 | 30,000円程度 |
大型犬 | 40,000円程度 |
-コース別費用-
コース1 | 15,000円程度 | 身体検査/血液検査/尿検査/便検査 |
コース2 | 25,000円程度 | コース1+胸部レントゲン/腹部超音波検査 |
コース3 | 30,000円程度 | コース2+腹部レントゲン/胸部超音波検査 |
コース内容が動物病院で決まっている場合や、コース内容が違う場合もありますので獣医師と相談してください。
動物病院でかかる費用まとめ
今回紹介した項目は基本的にペット保険の適用外になります。愛犬を病気や感染症から守ってあげるためにはこれだけの費用がかかりますが、病気を早期発見することでそれだけ治療費も安くすみます。
飼い主として、愛犬の健康を守るためにできるだけのことはしてあげたいですね。