からだにいい物を食べさせたい!と意気込んでドッグフード売り場に行ってみると、ものすごい数のドッグフードにげんなり。なにが“良い”フードなのか判断するのって難しいですよね。
そこで今回は、安全なドッグフードの基本的な選び方やライフステージ別、犬種別、アレルギー疾患などの持病がある子など、その子に合わせたドッグフードの選び方をご紹介していきたいと思います。
食いつきが悪くなった子への対処法もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
安全なドッグフードの選び方|3つのポイント
- 動物性タンパク質が高い
- 危険な添加物の有無
- グレインフリーorグルテンフリーを選ぶ
ドッグフードは総合栄養食といって「毎日の主要な食事として給与することを目的とし、当該ペットフードと水だけで、指定された成長段階における健康を維持できるような、栄養素的にバランスのとれた製品」ということが一般社団法人ペットフード協会によって定義されています。
健康と食事は切り離せないほど深い関係があるということがわかりますね。安全なドッグフードを選んで、いつまでも愛犬に元気でいてもらいましょう!
1:動物性タンパク質が高い
動物性タンパク質が50%以上のドッグフードが理想的です。犬は肉食に近い雑食動物なので、筋肉や内臓を健康に保つためには“肉や魚”といった良質なタンパク質が必要となります。
2:キケンな添加物の有無
保存料や着色料などの人工添加物は消化しにくいため、内臓に負担がかかってアレルギーや体調不良の原因となる可能性があります。
しかし添加物や保存料は、ドッグフードの鮮度を保ったり風味を付けたりする役目を果たしていますので、あまり無添加にはこだわらずにキケンな添加物を把握しておきましょう。
キケンな添加物
- エトキシキン(保存料・酸化防止剤)
- BHA(保存料・酸化防止剤)
- BHT(保存料・酸化防止剤)
- ロピレングリコール(保湿・制菌→ウェットタイプに多い)
- 亜硝酸ナトリウム(防腐剤)
- ソルビン酸カリウム(防腐剤)
- グリシリジン・アンモニエート(甘味料)
- 没食子酸プロピル(酸化防止剤)
- 着色料
- 合成調味料
3:グレインフリーorグルテンフリーを選ぶ
グレインフリー | 穀物がいっさい入っていないドッグフード |
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グルテンフリー | 小麦やトウモロコシなどのグルテンが入っていないドッグフード |
犬は腸が短く、歯ですりつぶして食べないので穀物の消化がとても苦手。消化器官に負担をかけないためにもグレインフリーかグルテンフリーのドッグフードを選びましょう。
国産と外国産の違い
安全性 | 主原料 | |
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国産 | 〇 | 穀物を使うことが多い ※動物性タンパク質の吸収を阻害する |
外国産 | ◎ | 動物性タンパク質を使うことが多い |
わたしたちが食品を選ぶ基準として【国産=安全】というイメージがありますが、ドッグフードの場合は、国産に比べて外国産の方が厳しい基準をクリアしているんです。
海外のペット先進国の中には「人間が食べられない食材をペットフードにつかってはいけない」という法律があり、人間も食べられる肉でないと許可が下りません。
しかし、外国産だから安全・国産だから危険という考え方はキケンです。パッケージの裏面の原材料欄をしっかりとチェックして、本当にキケンな成分が含まれていないか確認することが大切です。
ライフステージに合わせたドッグフードの選び方
ドッグフードの選び方のポイントとして、子犬・成犬・老犬といったライフステージに合わせた選び方もあります。その時期に必要なポイントとあわせてみていきましょう。
子犬(生後6か月頃)
はじめてのワンちゃん…!ということで悩む人が多いパピー期のドッグフード選びですが、たくさんの栄養を必要とする時期がポイントになります。
栄養 | 骨格・筋肉・内臓を作るために、タンパク質・脂質・ビタミン類・ミネラル類が成犬の倍近い量が必要です。 原材料が肉などの高タンパク質で栄養満点なフードを選びましょう。 |
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免疫 | 母乳の時期は免疫抗体をもらっていますが、卒乳をしたら免疫抗体成分をサポートするフードを選びましょう。 |
消化 | 母乳の時期が短く消化機能が未熟な場合もあるので、穀類不使用(グレインフリー)のものを選びましょう。 ※犬は年齢に関係なく穀類の消化が苦手なので、パピー期以外でもグレインフリーがおすすめです。 |
成犬(1歳~)
犬は1歳を過ぎるとからだ(骨格・内臓)が完成するのでバランスのよいドッグフードがポイントになります。
栄養 | 子犬に比べ、タンパク質・脂質はやや少なめのフードを選びましょう。カロリーを抑えてしまうとエネルギー不足になってしまうので注意が必要です。 炭水化物・ビタミン・ミネラルをバランス良く配合しているフードが理想的です。 |
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関節強化 | グルコサミン・コンドロイチンといった成分を配合したドッグフードを若いうちから摂取しておくことで、シニア犬になっても健康を維持することができます。 |
シニア犬(7歳~)
大型犬は7歳、小型・中型犬は8歳をすぎると老犬になります。食欲やあごの力、内臓機能や新陳代謝が低下していきますので質の高いドッグフードがポイントになります。
栄養 | からだを維持するために必要な、タンパク質・ミネラル類・ビタミン類を十分に摂取できるフードを選びましょう。 高タンパクで低カロリーが基本になります。 |
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愛犬に合ったドッグフードの選び方
疾患 | ドッグフードの選び方 |
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アレルギーや 皮膚疾患 |
アレルゲンとなる物質を取りのぞいた、消化性の高いフード |
ダイエットや 生活習慣病 |
カロリーコントロール/食物繊維が多いフード(老廃物の排出をうながす) |
糖尿病 | 糖質を制限した、低脂肪でタンパク質が補えるフード |
肝臓疾患 | 脂肪分を制限して、タンパク質を補えるフード |
腎臓疾患 | リンやタンパク質を制限したフード |
心臓疾患 | ナトリウムを制限して、タウリンやカルニチンを加えたフード |
消化器疾患 | 乳酸菌を含む低脂肪タイプで消化性の高いフード |
これらは各疾患に対する基本的なドッグフードの選び方ですが、長期にわたって与えるものですので、かかりつけの動物病院で確認してから与えるようにしてください。
犬種別ドッグフードの選び方
犬の大きさによってもドッグフードの選び方が違いますので、犬の大きさ別に必要な栄養素や特徴をみていきましょう。
超小型犬、小型犬
特徴
- 食べムラが多い
- 粒の小さいドッグフード
超小型犬や小型犬におすすめなのが「犬種別のドッグフード」です。
犬種に合った粒のサイズ・栄養バランス・好発性疾患の予防となる栄養素が含まれているので、アレルギーがない場合は犬種別のドッグフードを試してみるといいかもしれません。
中型犬
特徴
- 運動量が多い
運動量が多いため、筋肉を維持する為のタンパク質やバランスの取れたビタミン・ミネラルが必要となります。また、細胞の酸化(老化)を防ぐ抗酸化ビタミンであるビタミンA・C・Eをしっかりと配合したドッグフードを選びましょう。
大型犬
特徴
- 関節や心臓への負担が大きい
- 消化器官がデリケート
大きなからだを支えていることから関節や心臓への負担が大きいので、関節のサポートをするグルコサミン・コンドロイチンといった成分や、心臓をサポートするミネラルを多く含むドッグフードを選びましょう。また、消化器官も弱いのでグレインフリーなどのドッグフードがおすすめです。
ドッグフードの種類
フード タイプ |
水分含有量 | 特徴 |
---|---|---|
ドライ | 10%以下 | カリカリフードと言われる固形のフードで、あごや骨をきたえたり歯石除去が期待できます。 賞味期限が長く栄養バランスがいいものが多いのですが、水分量が少ないため水分補給もしっかりと行う必要があります。 |
セミモイスト | 25~35% | ドライフードとウェットフードの間の「半生」のフードです。しっとりとした食感が特徴ですが、半生の状態を保つために添加物が含まれていることが多いようです。 |
ウェット | 75% | 缶詰やレトルトで売られている水分が多く柔らかいフードで、噛む力のない犬や食欲が低下している子におすすめです。 歯につきやすく歯周病のリスクが増えるため、毎日のハミガキを心がけてください。 |
ドッグフードの与え方
年齢 | 1日に与える回数 | 与え方 |
---|---|---|
子犬(生後4か月頃まで) | 3~4回 | 離乳食用のウェットフードか、子犬用のドッグフードをお湯や犬用ミルクでふやかして与えてください。お湯でふやかして、犬用粉ミルクをふりかけてもOKです。 ※骨格や筋肉が発達する大事な時期なので、たくさんの栄養を必要とします。 |
子犬(生後6か月頃から) | 2~3回 | 様子をみてウェットフードにドライフードをまぜていきましょう。少しずつ時間をかけて移行していきます。 ※胃が発達して一度にしっかりと食べられるようになります。 |
子犬(生後8~10か月頃) | 2回 | 成犬用のドッグフードに移行していきます。一度に変えずに少しずつ移行していきましょう。 ※子犬の時期は成長が著しいので、栄養不足は【発育不足】となり、与えすぎは【肥満】に繋がります。 |
成犬(1歳~6歳) | 2回 | 朝夜の2回に分けて与えます。1日の量を把握して与えるようにしましょう。 |
老犬(7,8歳以上) | 2回または 3~4回 |
噛む力や歯が悪くなってきたら、お湯でふやかしたドッグフードを与えてください。 1度に量が食べられなくなった場合は、少量を3~4回にわけて与えてください。 ※老犬とは… ・大型犬(7歳以上) ・小型・中型犬(8歳以上) |
食いつきが悪くなったのはドッグフードの酸化が原因
ドッグフードの保存方法はどうしていますか?袋をあけた後にゴムやテープでとめているだけではドッグフードの酸化がすすみ、ニオイに敏感なワンちゃんたちは食いつきが悪くなります。袋にジッパーがついていても開けるたびに酸素にふれてしまうのでNGです。
ドッグフードが酸化すると、食いつきが悪くなるだけでなく健康被害(下痢・嘔吐・動脈硬化・ガン・アレルギー・心臓疾患など)の原因にもなりますので、ドッグフードを酸化させないように密閉容器に小分けするなどして、空気に触れないように工夫してください。
ドッグフードの選び方まとめ
ドッグフードを選ぶ基準
- 安全性
- ライフステージ
- 持病などの疾患
- 犬種
ドッグフードの選び方は、何を基準にするかによって変わってくるということがわかりました。
「いっぱいありすぎて逆に迷っちゃったよ!!」という人は、一度肩の力を抜いてください(^^)/こだわりすぎておいしくない…愛犬がごはんを食べなくなった…というのは本末転倒です。キケンな成分が入っていなければ大丈夫!愛犬がおいしく食べられるフードに出会えた時は本当にうれしかったです♪
ごはんを食べてしっかり遊ぶ、元気なワンちゃんに育てていきましょう!