愛犬がトイレを覚えてくれない…急にトイレを失敗するようになった…トイレトレーニングの方法がわからない…といったことで、頭を悩ませていませんか?
トイレトレーニングはポイントをおさえて根気よく続ければ、犬はきちんと覚えてくれます。
トイレトレーニングをはじめる前に必要なことや、犬の年齢別によるトイレトレーニングの方法など、トイレのしつけに関するポイントをまとめてみました。
この記事でわかること
犬のトイレのしつけに必要なこと
トイレトレーニングをはじめる前に、準備しておくことや知っておくべき内容を確認しておきましょう。
トイレトレーニングに必要なもの
- ケージやサークル
- ペットシーツ
- トイレトレーやトイレマット
- 失敗した時用の消臭剤
- 成功した時用のおやつ
カーペットなどの布製のものに失敗した場合、ニオイが残って同じ場所に失敗をくり返してしまうことがあるので、消臭剤はおしっこのニオイをしっかりと消せるものがおすすめです。
トイレを覚える期間の目安
ダラダラとしつけていくのはお互いにストレスになってしまうので、2~3週間程度で覚えられるような気持ちではじめていきましょう。子犬の場合は1か月程度、成犬の場合はもっと時間がかかりますので、2~3週間というのはあくまでも目安です。
トイレの場所を決めておく
トイレの場所を決めて教える
あたりまえのようですが、トイレの場所は教えないと覚えません。ペットシーツでおしっこをしてほしいというのは飼い主側の都合なので、根気よくトイレの場所を教えていきましょう。また、落ち着ける場所にトイレを設置することで、愛犬が安心して排泄することができます。
生活空間を汚さない習性
犬はきれい好きなので、自分のからだや生活スペースを汚さない習性があります。なので、生活スペースとトイレが近すぎたり、トイレ環境が汚れたりしている場合はなかなかトイレを覚えられません。
トイレを覚えるまでは飼い主も付きそう
犬の年齢に関係なく、トイレトレーニング中は愛犬の排泄に飼い主も付きそうようにしましょう。トイレを覚えるまでは部屋のすべてがトイレ!目をはなしたすきに、いろんなところで排泄をしてしまいます。
子犬(パピー)時期のトイレトレーニング
はじめの1週目
サークルを生活環境とトイレの2スペースに仕切り、どちらにもペットシーツを敷いておきます。(生後2か月の子犬は17時間の睡眠が必要なので、サークルから出さずにゆっくりと過ごせる環境を作ってあげましょう。)
子犬が目を覚ましたタイミングでトイレ側のスペースに移し、「ワンツー(おしっこ)」と声かけをして排泄をうながします。おしっこが出なくてもいいので、これを何度もくり返します。
2週目
トイレスペースで排泄できたら「ワンツーできたね!」と、たくさんほめてあげましょう。この時にごほうびとして、扉側からサークルの外に出すことで【トイレで排泄=ほめられる(サークルの外に出られる)=うれしい!】と学習するので、飼い主の見ている時にトイレで排泄ができた時は出してあげてください。
サークルの外に出す時間は3か月の子で10分・4か月以上の子で20分までにして、その間にペットシーツをかえたりしてください。だらだら出してしまうと好きなところでおしっこをしてしまうので、かわいそうに感じてしまいますが時間を守って出してあげるようにしましょう。
サークルに戻す時も扉から戻るようにうながすことで、自分で出入りができるようになります。サークルの上から出し入れしないように注意してください。
3週目
排泄できたらサークルから出すというところまでは2週目と同じです。3週目からは、次にもよおすまでトイレの近くで一緒に遊びましょう。(トイレの扉は開けておいてください。)
遊んでいる途中にトイレに戻って排泄できた場合は、また大げさにほめてあげてください。トイレ以外でしそうになった(している)場合はすぐにトイレに戻して、出た場合はもう一度サークルの外に出して、出なかった場合はサークルに戻します。
成犬になってからのトイレトレーニング
成犬になってから新しい家族になったり、環境が変化して失敗するようになった…など、成犬になってからトイレトレーニングが必要になることもあります。子犬に比べて成犬はより根気強く向き合う必要があります。
ステップ1
トイレの場所を1か所に決めて、生活空間とは別にトイレ用のサークル(屋根なし)を用意します。屋根がないことでアイコンタクトを取ることができるので、「ワンツー」のコマンドを覚えさせやすいですよ。
ステップ2
トイレが身につくまではサークル内で過ごすようにしましょう。3~4時間ごとにトイレへと誘い「ワンツー」と排泄をうながします。2~3分たっても出ない場合はサークルに戻し、1~2時間後にまた誘ってみましょう。おしっこがでた場合はサークルから出して、15~30分遊んであげましょう。
このステップを根気強く続けてくださいね。
ステップ3
トイレでの排泄が成功した時のサークルから出す時間をのばしていき、少しずつフリーで過ごせる時間を増やしてあげてくださいね。
この時に注意しておきたいことが、トイレを完全にマスターするまでは愛犬から目をはなさないこと!トイレ以外の場所で排泄しそうになった(している)場合はすぐにトイレに戻して、出た場合はもう一度サークルの外に出して、出なかった場合はサークルに戻します。
介護が必要になる前に室内でも排泄できるようにしよう
外でしかトイレができないワンちゃんは多いのですが、介護が必要になった場合とっても大変なんです。
いつまでも元気いっぱいで過ごしてもらいたいですが、シニア犬になって歩行が困難になったり、寝たきりになったりする可能性もありますよね。そうなった時に、外でしかトイレができないワンちゃんはトイレを我慢するようになります。
トイレを我慢し続けたことが原因で病気になったり、トイレに行きたいことを伝えられないストレスを抱えたりと、犬にとっても飼い主にとってもツライ結果になってしまいます。
外でしか排泄できない子の場合、室内でトイレを教えるのはかなり根気のいることなのですが、将来のことを考えると室内で排泄できるようにしつけておきたいですね。
ステップ1
まずは「ワンツー」のコマンドと排泄をつなげます。外で排泄をしている時に「ワンツーできたね」とほめることをくり返しましょう。
ステップ2
ペットシーツに慣れさせましょう。外で排泄をしている時に、さりげなくペットシーツを置いてください。シートの上にしなくてもいいので、排泄時にペットシーツがあることに慣れさせます。この時も「ワンツー」のコマンドと、ほめることを忘れないでくださいね。
ステップ3
ペットシーツに慣れてきたら、外にペットシーツを置いて「ワンツー」とコマンドをかけます。トイレをする場所が決まっている場合は、そこに置いてあげると成功しやすいですよ。ペットシーツの上で排泄できた時は、たくさんほめておやつをあげてください。
ステップ4
【散歩=排泄】という認識を切りはなします。散歩に行く前に玄関先などにペットシーツを置いて、そこで排泄してから散歩に行くようにします。
習慣づけることで犬は学習していきますので、根気強くくり返していくことが大切です。完全に玄関先でできるようになったら、ペットシーツを少しずつ室内にずらしてトイレにしたい場所に設置するようにしてください。
トイレトレーニングで失敗しても怒らないで
多くの飼い主さんがトイレトレーニングで失敗している原因はコレ。
愛犬がトイレに失敗して怒ったり大きな声を出したりすることで、【粗相をする=かまってくれる】と認識して粗相をくり返すようになります。他にも【排泄する=怒られる】と認識してした場合はトイレを我慢したり、かくれて排泄・食糞をしたりするようになります。
こうなってしまった場合はもう一度トイレトレーニングをやり直し、【排泄=悪いことではない=ほめられる】と認識をすりかえていく必要があります。
トイレに失敗してしまった場合は無言で掃除をして、ニオイが残らないように消臭スプレーなどでしっかりとニオイを消してください。
なかなかトイレの場所を覚えない理由
管理不足
目をはなしたすきに粗相…というパターンが多くないですか?トイレを完全に覚えるまでは、愛犬の排泄のパターンを把握してトイレへと誘うようにしましょう。また、気づかない場所に排泄をして、ニオイが染みついている可能性もあります。
ペットシーツの範囲がせまい
愛犬のからだがすっぽりおさまるくらいのペットシーツを用意してあげましょう。
カーペットやマットがトイレの近くにある
ペットシーツの感触と、カーペットやマットの感触は犬にとってあまり変わりません。トイレを完全に覚えるまではカーペットやマットをはずしておくか、トイレトレーなどで高さを変えて区別しやすいようにしましょう。
身体的な問題
ストレスや病気などから覚えられない場合もあります。病気や障害の可能性もあるので、他にも気になる症状がある場合は獣医師に相談してみてください。
犬とトイレトレーニングのまとめ
トイレトレーニングの基本は根気強く!わかってはいるけれど、イライラしてしまったり、ついつい声を出してしまうこともあるかと思います。
その結果トイレトレーニングが後戻りしてしまうこともあるかもしれませんが、愛犬との信頼関係があれば必ず前進していきます(*^-^*)どうしてもツライ時はプロの手を借りながら、トイレトレーニングを成功させましょう。