日本の犬と言えば柴犬!というほど古くから愛されている犬種で、忠誠心が高いことから海外でも人気となっています。
長く愛され続ける柴犬にはどのような魅力がつまっているのでしょうか。柴犬の生態や基本的な飼い方といっしょに、柴犬の魅力をご紹介していきたいと思います。
この記事でわかること
柴犬の生態
柴犬とはどんな犬種なのか、屋内・屋外のどちらで飼うべきなのかということをみていきましょう。
種類
柴犬の毛色
- 赤柴
- 黒柴
- 白柴
- ゴマ柴
わたしたちがよく見かけるベージュのような毛色は「赤柴」で、柴犬の8割がこのカラーです。最近見かけるようになった黒い毛色の「黒柴」は全体の1割程度で、白柴とともに希少なカラーとなっています。
「ゴマ柴」は赤・黒・白が混ざったカラーですが、意図的に交配することができないのでかなり珍しいカラーです。
性格
柴犬の基本的な性格
- 愛嬌がある
- 従順で誠実なのでしつけやすい
- 怖いものしらず
- 警戒心が強い
- 活発で運動好き
信頼関係がある人に対しては、愛着をもって従順にしたがうことができるのでしつけやすいのですが、番犬としてのメリットでもある警戒心が強いという点では、知らない人に対して威嚇することがあります。
悪い人ではないということを確認して心を開くまでは、むやみに触らないようにしましょう。
わが家の散歩ルートにいる柴犬くんも、はじめのうちはわたしと愛犬に向かって威嚇した声で吠えていたのですが、3度目には吠えずにじっと見守っていてくれました(^^♪番犬としても優秀ですね。
平均体重・大きさ
オス | メス | |
---|---|---|
体重 | 9~11kg | 7~9kg |
大きさ | 35~41cm | 33~41cm |
オスとメスでの大きさの差はあまりありませんが、オスのほうが筋肉質なので平均的な体重がメスに比べて重くなっています。
運動量
運動が好きな犬種なので、運動量が足りないとストレスを感じてしまいます。柴犬に必要な1日の運動量は【体重1kgに対して1kmの距離】と言われています。理想的な散歩の回数は1日2回と言われていますが、距離や時間や回数よりも散歩の質がもっとも重要です。
ただ歩くだけでなく、ボールをおいかけて飼い主に持ってくる遊びや、おもいっきり走れる時間を作ってあげることで、しっかりと発散することができますよ。
飼う場所
屋外でも屋内でも問題なく飼うことができます。昔は屋外で飼われることの多かった柴犬ですが、最近では室内で飼われることも多くなりました。
柴犬の体毛はダブルコートといって、皮膚を守るための毛と防寒用の毛が生えているため、毛を抜けかえることによって体温調節をしています。
屋内で飼うメリット・デメリット
メリット | 感染症や熱中症といった病気から守ることができる |
---|---|
デメリット | 毛が抜けかわる時期のお掃除が大変 |
体毛で体温調節をしているといっても最近の日本の夏は暑すぎるので、屋外で飼う場合はしっかりと熱中症対策をしてあげてくださいね。
柴犬を迎える前に準備しておくもの
- サークルは60×90cm
- トイレまわりはXL(またはスーパーワイド)
上記のサイズを選んでおくと、成犬になった時も使いやすいですよ。
柴犬の基本的な飼い方
大事なポイント
- 生活空間を作る
- トイレトレーニングを徹底する
- 上下関係をしっかり身につける
- 無駄吠えと甘噛み防止
これらは柴犬を飼う上で重要なポイントになります。小型犬を飼うような感覚で飼ってしまうと、しつけにくい犬になってしまうので注意してください。
生活空間を作る
愛犬のための生活空間をサークル(ケージ)で作ってあげましょう。柴犬は独立心が強いので、サークルの中がくつろげる場所となります。サークルはリラックスできる空間でもありますが、主従関係をはっきりとさせる意味でも役に立ちますので、飼い主との境界線を作るためにも必ず用意しておきましょう。
トイレトレーニングを徹底する
室内で飼うことを決めた場合は、きちんとトイレトレーニングをしておきましょう。根気のいる作業ですが、トイレトレーニングのポイントをおさえておくことで、パピー(子犬)の場合2~3週間でマスターすることができます。
主従関係をしっかりと身につける
主従関係が身についていないと、無駄吠え噛み癖など攻撃的な性格になってしまいます。
主従関係をきずくためにも、まずは「おすわり」「まて」「ふせ」のコマンドを教えていきましょう。このコマンドを教えておくことで、飼い主の言葉を落ちついて聞くことができるようになります。
もうひとつ大切なのが、適度なスキンシップをはかることです。「ふれられる=嬉しい」と認識することで、犬自身も穏やかに生活することができますが、ふれられることに慣れていなかったり体罰によってしつけられた子は、「人の手=怖い」と認識して相手を傷つけてしまう可能性があります。
犬をしつける上で体罰はNG
しつけの基本は「ほめる」こと。犬にとっては【行動(コマンド)=いいこと(おやつ・ほめられる)】を結びつけることがもっとも簡単に身につく方法なので、しつけに悩んでいる人はぜひ試してみてください。
柴犬に多い皮膚病をブラッシングで予防しよう
なんらかのアレルギーによる皮膚病をおこしやすい犬種です。アレルギー性皮膚炎は完治しにくい病気なので、清潔な室内環境と日々のブラッシングが大切です。抜け毛対策にも効果があるので、1週間に1~2回程度行ってあげてください。
ブラッシングに必要なもの
- ファーミネーターブラシ
- コーム
- スリッカーブラシ(抜け毛の少ない時期)
ファーミネーターブラシとは、柴犬のように体毛がダブルコートのワンちゃん専用のブラシです。抜け毛をごっそり取ることができるブラシですが、力が強すぎると抜け毛以外も抜けてしまうので加減が必要です。
マッサージ効果もあるので、皮膚の新陳代謝や通気性がよくなり皮膚炎を予防する効果があります。
ブラッシングの手順
1 | 毛並みに沿ってファーミネーターブラシを優しくかける。※抜け毛以外を抜かないため、1度通した場所は通さないようにしましょう。 |
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2 | 足やお腹まわりの毛が薄い場所は傷つけないために、コームでブラッシングします。 |
抜け毛の少ない時期はファーミネーターブラシではなく、スリッカーブラシでブラッシングしてあげてくださいね。
ブラッシングを嫌がる場合
はじめてのブラッシングや、痛い思いをしたことのある子はブラッシングを嫌がります。そんな時は無理にブラッシングを行うのではなく、まずはブラシに慣れてもらうことからはじめましょう。
ブラシをからだに当てさせてくれたら「おやつ」、ブラシでなでさせてくれたら「おやつ」といったように、【ブラッシング=おやつ=いいことがある】と認識させていきます。
少しずつおやつの回数を減らしていき、最終的にはブラッシングが終わったらおやつをあげるようにしてください。子犬の時期から慣らしておくと飼い主さんも楽ですよ♪
柴犬と豆柴の違い
豆柴も人気の犬種ですが、柴犬との違いをみていきましょう。
柴犬 | 豆柴 | |
---|---|---|
大きさ | 33~41cm | 30~34cm |
体重 | 8~10kg | 4~6kg |
性格 | 柴犬の性格に戻る | 柴犬の性格にプラス甘えん坊 |
寿命 | 15年 | 11年 |
価格 | 5~20万円 | 30~60万円 |
好発疾患 | アレルギー・アトピー | 脱臼・ヘルニア・緑内障 |
柴犬の飼い方まとめ
柴犬はしつけやすいことで人気の犬種ですが、育て方を間違えると柴犬らしい賢さと愛嬌を身につけることができません。
はじめの主従関係が育てやすさのカギとなりますので、柴犬の基本的な飼い方を参考にしてみてくださいね。